2月7日(日)
寒空、だけれども美しい晴天の日曜の昼下がり、巨大な上野の森の一角にあるここ「奏楽堂」でチェンバロ奏者の加藤由梨さんと日曜コンサートで共演させて頂きました。
いつも芸大に行くときにこの歴史ある建物の脇を足早に通り抜けるのですが、中に入ったのはこれが初めて。なんだかわからないけどすごく気になっていました。この建物からは引き寄せられるような何かが発せられていた。
時折立ち止まって眺めるのですが、なんせいつも芸大にギリギリに到着するので中には入ったことがなかったのです。
中身も歴史を感じさせる趣のある洋館造り。
現代の緻密に計算された音楽ホールのようによくよく響く、という箱ではないけれど、吹いていてとても心地のよい場所でした。
何と表現したらいいのだろう…こぅ、空間全体が無機質ではなくて呼吸している。館全体に生命がある感じ。現代のような鉄筋コンクリートではなくて、木造のものだからかなぁ。
演奏する人間も、ここの空間の波動と呼吸を共に音を出すことが望ましいのではないかと…
とっても素晴らしい経験になりました。
演奏し終えてから、この建物のことが気になって調べてみたところ…
明治23年に日本で最古の木造の洋式音楽ホールとして建設され、今では国の重要文化財になっているそう。そして私の演奏させていただいた音楽ホールで、かつては滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕作が歌を歌い、三浦環が日本人による初のオペラ公演でデビューを飾ったところだと・・・
そんな由来があったのか!と驚くと同時に、この何とも云えない歴史の重みを感じさせる波動はここから来ているのではないかと妙に納得してしまいました。
貴重な機会を与えて下さったことに感謝いたします。
皆様も上野の森にお立ち寄りの際には、この「奏楽堂」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
お久しぶりです!先日はせっかくの奏楽堂に行けるチャンスだったのに、ごめんなさい。素敵な場所みたいですね。
返信削除今度お散歩ついでに行ってみます。
上野公園は動物園から始まり、見る場所が本当に多いので、ちょっと開拓したいな~と思います。