リサイタルのプログラムを作成中、真夜中の私です。
眠い…でも寝てはいけない。
お隣のお上品で美しいおばあさまが、先日の古楽レクチャーコンサートに足を運んで下さいました。「大変満足してお帰りになったわよ!その後、お電話を頂いて、あの木の笛の音色が大好きだっておっしゃるの。ゆきちゃんのファンなんですって!」と嬉しいお言葉を頂きました。
家族の者からそう聞いてはいたのですが、コンサート当日からこれまで日々スケジュールが立て込んでおり、なかなか彼女に直接お礼を申しあげる機会がなかったのです。しかし偶然にも夕方、道でお会いすることができ、たくさんお話をすることができました。
「木の横笛の音色は優しくて心地よくて気持ちが癒されるの。この感覚を誰かに伝えてみようとするのだけど、口ではうまく説明できないのよね。実際に音を聴いて初めて自分自身で味わえるものだから・・・。小さなサロンでのコンサートは演奏者と聴き手が一体化して親密感を生み出すのね。ほっ、と安心できる空間だったのよ。レクチャーの内容は私みたいな全くの古楽の初心者にもとても分かりやすかったし…次回も是非誘ってくださいね!」と。
また、小さい頃から私をずっと知っている方だけに「あの恥ずかしがりだったゆきちゃんが、あんなに大勢の人の前でお話をするなんて…」とも。
そして普段、ジーパンにスニーカーの少年のような私が舞台ではドレスを着て出てくるというのもびっくりだったそうで…
会場のお客様の4分の1はフランス人の方だったのですが、彼らから頂いた感想
「こんな音楽知らなかったよ。「バロック」なんて退屈で寝ちゃうかと思っていたのに(笑)とてもエキサイティングな世界なんだね。すごく楽しかった。ゆきのおかげで、自分達の祖先の文化を知る新しい発見ができたよ。ありがとう!」(今回のプログラムは、ほとんどがフランス人の作曲家によるものでした)
お客様は老若男女、東洋人、西洋人と実に様々な層の方がいらしたのですが「木の音色が気に入った」「素敵な土曜の午後を過ごせた」「次回もまた来たい」と多くの方から好評を頂きました。
私よりもずっと博学な古楽の愛好家の方からは愛の鞭として、今回の至らない点を色々とご指摘頂きました。とても勉強になりました、ありがとうございます。これからの活動に役立たせていただきます。
まとめ…本人反省するところ多々ありますが、古楽の魅力を多くの方に知って頂く計画としてはまずまずの出だしを切ったのではないかと思います。
これからもよりよいコンサートを作るために日々邁進していきます。
2009年5月21日木曜日
6月13日(土) 私のリサイタル


ごあいさつ
来る6月13日(土)私のソロリサイタルを行います。
私にとってこれが日本で初めてのリサイタルとなります。
演奏活動を始めたばかりで右も左も分からずにあちこち駆けずり回っている私ですが、皆様の温かいご支援、ご協力の下、今回の素敵な演奏会を開かせていただけることになりました。
この場をお借りして皆様に厚く御礼申し上げます。
これまで「音楽」というものを通じて得たものが私にとっての財産です。
音楽は私に奏でる喜びのほかにも多くのことを与えてくれた。
それは物質的なものではないです。
これまでに出会った人々、自分の目で見たもの、耳で聴いたもの、嗅いだ匂い、心で感じたもの、手で触れたもの…
これら全ての経験の上に、今の私の存在があります。
そしてこれからは音楽を通じて人々に喜びを与える役になりたい。
今回の演奏プログラムはどれもこれも私の大好きな作品ばかりを集めました。
会場を私の音楽の彩でいっぱいに満たしたい。
そしてよりいっそうの華を添えるべく、素晴らしい共演者も登場して下さいます。
オランダ留学時代の先輩でお世話になったチェンバロ奏者の福間彩さん、お隣の国ベルギーのブリュッセル王立音楽院卒のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、安孫子みかほさん、そして前回の共演者で芸大生のバロック・ヴァイオリン奏者の小田切弘美さん。
様々な楽器の音色の融合が織り成すハーモニーをお楽しみください。
会場のJardin des musiciens(音楽家達の庭)は、オルガニストであるオーナーが響きにこだわって設計した(スペインの教会の響きに近いみたい)静かな住宅地の中にある素敵な音楽ホールです。
6月13日(土)全2回公演
昼の部:14時開演 13時30分開場
夜の部:18時開演 17時30分開場
場所:Jardin des musiciens(ジャルダン・デ・ミュージシャン)
東戸塚駅からバス10分
東戸塚駅からバス10分
全席自由:前売り3000円 当日3500円
チケット取り扱い:木の器 tel&fax 042-484-0735
(以下、ホームページからチケットのお申し込みができます)
協力:木の器
※写真(チラシ)をクリックするとズームします
2009年5月16日土曜日
ありがとう

「古楽レクチャーコンサート」の記念すべき、第一回目が無事終了いたしました。
ふぅ・・・体の力は何も残っていません。
でも頭の中が興奮しているので眠たくもない。もぬけの殻のような、それでいて何かをしたい不思議な気分です。
ヴァイオリニストの小田切さんとスケジュールの合間を縫って何度もリハーサルを重ね、企画を練り、大切に今日の日まで暖めてきたコンサート。
入場の瞬間、私の目に映ったものは満員御礼の会場。すごくうれしかった!
小さな小さなコンサートですが、私にとっては大切なひとときでした。
これからの第一歩を踏み出したのですから。
これからも色々な楽器の演奏家をゲストにお迎えし、様々なスタイルの古楽の魅力をみなさまにお届けしたいと思います!
ご来場頂いたみなさまに心からの感謝をいたします。私の音楽を聴いてくださってありがとう♪
そして裏でお手伝いをしてくださった、えつこさん、ノノ、両親、そして純子おばさま、チーズケーキおいしかったよマイケル!共演者の弘美さん…私はすばらしい人たちに支えられています。
裏で動いてくださる人がいて始めて成り立つのが「舞台」なのだと、改めて実感いたしました。
みなさまどうもありがとうございました。
p.s.
ブログにコンサートの様子を載せたかったのでカメラを持っていってもらったのですが、みんなそれどころではなく、とうとう誰もそのことに気づかずにコンサートが終了してしまいました。
2009年5月10日日曜日
チョコレートのお話の続き…
だいぶ前の記事にチョコレートのお話をしようとして、だけどその後どんな話をしようとしたのか思い出せなくてそのままになっていました。
友人の皆さんに会うたびに「チョコレートの話は?」と訊かれ、だいぶ弱っていましたっけ・・・
今日もその話を思い出したわけではないのですが(!)、続けましょう!
私はチョコレートが好き。毎日食べます。
眺めるのも、ひょいと指でつまむのも、かじるのも、匂いをかぐのも大好き。
でも食べ始めたらなくなるまで止められないので、触るとか撫でるくらいのレベルでとどまっておかなければ後が大変です!
目の前のチョコレートは全てなくなり、周りの人たちから「チョコレートしばらく禁止命令」が出されてしまう…
でもそんな偉大なチョコレートの与えてくれる幸せにも勝る喜びを感じる瞬間が人生のには多々あります。
①素晴らしい仲間と演奏をしているとき
②バレエのバーレッスン
③恋に燃え上がっているとき(笑)
など、ほかにも数えればきりがありません!
特に①②③のこの瞬間はチョコレートだけではなく、他は何も要らない!という状態になってしまう。自分は最高に幸せだって思う。
生きていると喜びの瞬間ってたくさんあります。
もちろん、それに比例するように悲しみのときも胸が張り裂けそうなときも多くあるけれど。そんなときは逆に、自分って何て惨めで不幸なんだろうと思う。
ある友人がこんなことを話してくれた。
「人間は長く生きられるかどうかで、幸せかどうかが決まるものじゃ決してない。例え明日私が死んでも(まだ若いけど)今が幸せだからいいの。私は幸せな人生を送ったの。」
これはすごく私の心に響きました。涙が出ました。
私は一昨年前に他界した祖父を思い出します。
亡くなったとき、私はオランダに居たので家族は気を使って、すぐには私に知らせてくれなかった。ちょうど演奏会を間近に控えていたから。
お葬式が終わってから、ようやく私に伝えてくれた。
大好きな祖父の死は私にとってものすごく痛かった。祖父は私を目の中に入れても痛くないほどに可愛がってくれていた。
でも、この友人の言葉によって私の中で何かが変わったなぁ。
祖父は彼の人生を最大限に精一杯生きたのだから、私が彼の死を痛む必要は何もない。
彼がもう私達と同じ空間にいないことは、残されたものにとっては寂しいけれど。
頑固者で曲がったことの大嫌いな、大将のような祖父だった。いつも自分に厳しく、他人には優しかった。何者をも恐れず、ひたすらまっすぐに自分の心に正直に突き進むその姿勢は立派でした。
私も日々精一杯生きようと思います。
友人の皆さんに会うたびに「チョコレートの話は?」と訊かれ、だいぶ弱っていましたっけ・・・
今日もその話を思い出したわけではないのですが(!)、続けましょう!
私はチョコレートが好き。毎日食べます。
眺めるのも、ひょいと指でつまむのも、かじるのも、匂いをかぐのも大好き。
でも食べ始めたらなくなるまで止められないので、触るとか撫でるくらいのレベルでとどまっておかなければ後が大変です!
目の前のチョコレートは全てなくなり、周りの人たちから「チョコレートしばらく禁止命令」が出されてしまう…
でもそんな偉大なチョコレートの与えてくれる幸せにも勝る喜びを感じる瞬間が人生のには多々あります。
①素晴らしい仲間と演奏をしているとき
②バレエのバーレッスン
③恋に燃え上がっているとき(笑)
など、ほかにも数えればきりがありません!
特に①②③のこの瞬間はチョコレートだけではなく、他は何も要らない!という状態になってしまう。自分は最高に幸せだって思う。
生きていると喜びの瞬間ってたくさんあります。
もちろん、それに比例するように悲しみのときも胸が張り裂けそうなときも多くあるけれど。そんなときは逆に、自分って何て惨めで不幸なんだろうと思う。
ある友人がこんなことを話してくれた。
「人間は長く生きられるかどうかで、幸せかどうかが決まるものじゃ決してない。例え明日私が死んでも(まだ若いけど)今が幸せだからいいの。私は幸せな人生を送ったの。」
これはすごく私の心に響きました。涙が出ました。
私は一昨年前に他界した祖父を思い出します。
亡くなったとき、私はオランダに居たので家族は気を使って、すぐには私に知らせてくれなかった。ちょうど演奏会を間近に控えていたから。
お葬式が終わってから、ようやく私に伝えてくれた。
大好きな祖父の死は私にとってものすごく痛かった。祖父は私を目の中に入れても痛くないほどに可愛がってくれていた。
でも、この友人の言葉によって私の中で何かが変わったなぁ。
祖父は彼の人生を最大限に精一杯生きたのだから、私が彼の死を痛む必要は何もない。
彼がもう私達と同じ空間にいないことは、残されたものにとっては寂しいけれど。
頑固者で曲がったことの大嫌いな、大将のような祖父だった。いつも自分に厳しく、他人には優しかった。何者をも恐れず、ひたすらまっすぐに自分の心に正直に突き進むその姿勢は立派でした。
私も日々精一杯生きようと思います。
2009年5月8日金曜日
16日(土) 演奏会♪
気づけば、あっという間に5月の連休は終わってしまいました。
みなさまいかがお過ごしになりましたか?
私は久々に親戚の集いに参加したり、久々のテレビゲームに夢中になってむきになったり(負けると怒ります!)ドーナツをたくさん食べて、のどかな連休を過ごしました。
でも実は歩いていてもご飯を食べていても寝ても覚めても、来週16日(土)の演奏会の構想のことで頭がいっぱいなのでした。
だから遠くに出かけようという気にはなれなかったのかもしれません。
思い起こしてみれば、今まではいつもどなたかが用意して下さった「与えられた舞台」の上で演奏をしたことしかありませんでした。
それはすごく恵まれていたことだったのだと、こうして自分自身でゼロから演奏会を企画してみて、色々苦労してみて初めてわかりました。
これからは、自分で作った舟に乗って自分で舵を取り海原を横断していくのが課題です。どろの舟を作ったら、瞬く間に沈んでしまうので、しっかりとした土台の舟を作らなくてはなりません。
企画当初は、うまくいくかしらと不安で怖いけれども、コンサートの日時や場所を決めてしまえば、えぃや!と腹をくくる。そして出不精の私もようやく動き出すのです。
でもそれからは、あれをやりたい、こんなのはどうだろうか、あぁこの曲も、あの曲も吹きたい!などと次から次へと色々なアイディアが浮かんできて楽しくなってくるので、面白いものです。
来週のコンサートは、まだまだ一般に耳馴染みのない古楽の魅力的な世界をより多くの方に知って頂きたいという思いから企画を始めたものです。
初心者にもわかりやすい解説付きで、ヴァイオリンとフルートの2重奏を繰り広げていこうと練っております。
今回のプログラムはフランスの後期バロック音楽がメインです。
フランス語の歌詞の朗読のためのスペシャルゲスト(仏人)をお呼びしました。
演奏会後はお茶&おやつの会があり、出演者とお客様の交流会がございます。
参照:http://mademoiselle-neige.blogspot.com/2009/04/516_10.html
当日予約なしでお越しいただいても結構です。
みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
長島有紀
みなさまいかがお過ごしになりましたか?
私は久々に親戚の集いに参加したり、久々のテレビゲームに夢中になってむきになったり(負けると怒ります!)ドーナツをたくさん食べて、のどかな連休を過ごしました。
でも実は歩いていてもご飯を食べていても寝ても覚めても、来週16日(土)の演奏会の構想のことで頭がいっぱいなのでした。
だから遠くに出かけようという気にはなれなかったのかもしれません。
思い起こしてみれば、今まではいつもどなたかが用意して下さった「与えられた舞台」の上で演奏をしたことしかありませんでした。
それはすごく恵まれていたことだったのだと、こうして自分自身でゼロから演奏会を企画してみて、色々苦労してみて初めてわかりました。
これからは、自分で作った舟に乗って自分で舵を取り海原を横断していくのが課題です。どろの舟を作ったら、瞬く間に沈んでしまうので、しっかりとした土台の舟を作らなくてはなりません。
企画当初は、うまくいくかしらと不安で怖いけれども、コンサートの日時や場所を決めてしまえば、えぃや!と腹をくくる。そして出不精の私もようやく動き出すのです。
でもそれからは、あれをやりたい、こんなのはどうだろうか、あぁこの曲も、あの曲も吹きたい!などと次から次へと色々なアイディアが浮かんできて楽しくなってくるので、面白いものです。
来週のコンサートは、まだまだ一般に耳馴染みのない古楽の魅力的な世界をより多くの方に知って頂きたいという思いから企画を始めたものです。
初心者にもわかりやすい解説付きで、ヴァイオリンとフルートの2重奏を繰り広げていこうと練っております。
今回のプログラムはフランスの後期バロック音楽がメインです。
フランス語の歌詞の朗読のためのスペシャルゲスト(仏人)をお呼びしました。
演奏会後はお茶&おやつの会があり、出演者とお客様の交流会がございます。
参照:http://mademoiselle-neige.blogspot.com/2009/04/516_10.html
当日予約なしでお越しいただいても結構です。
みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
長島有紀
2009年5月3日日曜日
100人100色
昨日のお話は「上野」から始まり、なぜか終わりは「日本人のメンタリティ」について行き着いていました。
まったく思いもよらないところへ、考えは寄り道をするものですね・・・
普段は浮かんでは消えていく、自分の頭の中にある自分の感じたままのことを文章に書きだすと、そこから考えが発展していきます。
今日は一日中、昨日の最終点から考えをめぐらせていました。
人でも物でも土地でもなーんでも、そのものが持っている特有の良さというものが必ずあるはずだと思うのです。でも自分のすでに持っている良いものに気づかずに、他人が持っているものに憧れを抱いたり、他人と比較をして自分に対しての劣等感を感じてしまったり・・・これは人間ならば多かれ少なかれすべての人に存在する感情だと私は思うのです。
でも自分の良さにまるきり気づかない場合や他人への憧れが強くなり過ぎて自分を否定し始めてしまうと、自分はだめなんだ!こんな自分をまるきり変えてしまおう!そしてあの人のようになりたい!・・・そう思って自分を無いものにまでして他の誰かの真似をしてしまうのは、すごくもったいないことだと思う。
その人にはその人のよさがどこか必ずあるはずだから。
もちろん他の人の良いところは自分に取り入れようと、どんどん見習ったほうがいいと思う。だけれどもまるきり自分を否定して、自分を丸ごと誰かに変えようとしたら・・・世界中の人がみんな同じになってしまうでしょう。こうなったらなんてつまらない世の中!いろいろな人がいて、みんな違うものを持っているからこそ面白い。
私もかつては上手なフルーティストの演奏を聴くと「あの人は完璧に笛を吹く!私なんか必要ない。私が演奏する意味は何も無い…」などとしょげることが多々ありました。オランダの学生時代に落ち込んだときはいつも師匠バルトが励ましてくれていました。「ゆき!それは違うよ。100人演奏家がいたら、100通りの違う長所があるんだよ。みんなが一緒の演奏をするのなら何の意味がある?ゆきの演奏はゆきにしかできない。ゆきの演奏をしなさい」長い時間を掛けてようやく彼の言葉が自分の中で消化できてきたように思える。まだ完全にではないけれど。
まったく思いもよらないところへ、考えは寄り道をするものですね・・・
普段は浮かんでは消えていく、自分の頭の中にある自分の感じたままのことを文章に書きだすと、そこから考えが発展していきます。
今日は一日中、昨日の最終点から考えをめぐらせていました。
人でも物でも土地でもなーんでも、そのものが持っている特有の良さというものが必ずあるはずだと思うのです。でも自分のすでに持っている良いものに気づかずに、他人が持っているものに憧れを抱いたり、他人と比較をして自分に対しての劣等感を感じてしまったり・・・これは人間ならば多かれ少なかれすべての人に存在する感情だと私は思うのです。
でも自分の良さにまるきり気づかない場合や他人への憧れが強くなり過ぎて自分を否定し始めてしまうと、自分はだめなんだ!こんな自分をまるきり変えてしまおう!そしてあの人のようになりたい!・・・そう思って自分を無いものにまでして他の誰かの真似をしてしまうのは、すごくもったいないことだと思う。
その人にはその人のよさがどこか必ずあるはずだから。
もちろん他の人の良いところは自分に取り入れようと、どんどん見習ったほうがいいと思う。だけれどもまるきり自分を否定して、自分を丸ごと誰かに変えようとしたら・・・世界中の人がみんな同じになってしまうでしょう。こうなったらなんてつまらない世の中!いろいろな人がいて、みんな違うものを持っているからこそ面白い。
私もかつては上手なフルーティストの演奏を聴くと「あの人は完璧に笛を吹く!私なんか必要ない。私が演奏する意味は何も無い…」などとしょげることが多々ありました。オランダの学生時代に落ち込んだときはいつも師匠バルトが励ましてくれていました。「ゆき!それは違うよ。100人演奏家がいたら、100通りの違う長所があるんだよ。みんなが一緒の演奏をするのなら何の意味がある?ゆきの演奏はゆきにしかできない。ゆきの演奏をしなさい」長い時間を掛けてようやく彼の言葉が自分の中で消化できてきたように思える。まだ完全にではないけれど。
2009年5月2日土曜日
上野
新緑の季節になりました。
そしていよいよゴールデンウィークですね! みなさま、いかがおすごしでしょうか?
私は連休は旅行に行く!と言っていたわりに、まだ計画を立てていません・・・
出不精で、土壇場になるまでゆっくりとしている性質なので、行き当たりばったりののんびりな旅に出ようと思います。
さて、今日は「上野」について。
このところ東京藝術大学に行く用が重なり、上野に行くことが何度かありました。
上野の広大な公園の緑の中を通り抜けて、学校に行くまでの道のりはすごく気持ちがいい!
学校は駅から少し距離があるのですが、笑みを浮かべ寄り道しきょろきょろしながら進みます。
途中にある歴史的な荘厳な格式のある美術館などの建物を見るのも好きです。
上野の森の雰囲気は独特で、なんと表現したらよいのでしょうか…異空間に入ったような、そこだけぽっ、と違う空気が流れているような古き日本の素晴らしい趣を残した場所。
でも、上野はまったく正反対の一面も持っています。
公園の中には家や定職を持っていないたくさんの人たちが土の上に棲家を作っています。
そして駅を挟んだ逆側の界隈には「アメヤ横丁」などもあって、お店がガードレールの軒下に無数に連ねている。まるで中国の飲茶のお店のように屋台が並んでいて、いつでも人でごった返している活気があって人が働いている生きている、血の通っている街。
私はそんな相反する性質を持った上野を魅力的でユニークな街だと感じます。
外国人の友人が来たときには、私はひととおり主要な東京の都市を案内をします。
新宿、銀座、渋谷、浅草・・・これらの都市は同じ東京の中にあるのに、まるでみんな違う性格を持っていますね!
彼らがその土地土地を訪れたときに、どんな反応をするのか私は楽しんでいます。
日本人の私には日常的でなんら特別でないので、とりたてて気づかないことが、外国人から見たら真新しい発見で、感激になるのですから!
その中でも特に上野や浅草に来ると、彼らは感激して目が輝き出します。
外国人から見た日本の魅力のひとつに「古いものと新しいものがごっちゃになって共存している文化」というものがあります。
私は古いものを好み、そこに趣を感じる傾向があるので、特に昔からある日本のしきたり、伝統、建物、そして日本人特有の性質というものがいつまでもなくならないで欲しいと願います。
日本の国、文化、芸術は美しいです。
私は日本人に生まれてよかったなと思います。
「まったく日本人は…」という、ため息交じりの批判的な言葉の多く聞かれる世の中ですが、実は素晴らしい面もたくさん持っているということを自覚して認識して、よいところを伸ばしていく方がいいのになぁ。
そしていよいよゴールデンウィークですね! みなさま、いかがおすごしでしょうか?
私は連休は旅行に行く!と言っていたわりに、まだ計画を立てていません・・・
出不精で、土壇場になるまでゆっくりとしている性質なので、行き当たりばったりののんびりな旅に出ようと思います。
さて、今日は「上野」について。
このところ東京藝術大学に行く用が重なり、上野に行くことが何度かありました。
上野の広大な公園の緑の中を通り抜けて、学校に行くまでの道のりはすごく気持ちがいい!
学校は駅から少し距離があるのですが、笑みを浮かべ寄り道しきょろきょろしながら進みます。
途中にある歴史的な荘厳な格式のある美術館などの建物を見るのも好きです。
上野の森の雰囲気は独特で、なんと表現したらよいのでしょうか…異空間に入ったような、そこだけぽっ、と違う空気が流れているような古き日本の素晴らしい趣を残した場所。
でも、上野はまったく正反対の一面も持っています。
公園の中には家や定職を持っていないたくさんの人たちが土の上に棲家を作っています。
そして駅を挟んだ逆側の界隈には「アメヤ横丁」などもあって、お店がガードレールの軒下に無数に連ねている。まるで中国の飲茶のお店のように屋台が並んでいて、いつでも人でごった返している活気があって人が働いている生きている、血の通っている街。
私はそんな相反する性質を持った上野を魅力的でユニークな街だと感じます。
外国人の友人が来たときには、私はひととおり主要な東京の都市を案内をします。
新宿、銀座、渋谷、浅草・・・これらの都市は同じ東京の中にあるのに、まるでみんな違う性格を持っていますね!
彼らがその土地土地を訪れたときに、どんな反応をするのか私は楽しんでいます。
日本人の私には日常的でなんら特別でないので、とりたてて気づかないことが、外国人から見たら真新しい発見で、感激になるのですから!
その中でも特に上野や浅草に来ると、彼らは感激して目が輝き出します。
外国人から見た日本の魅力のひとつに「古いものと新しいものがごっちゃになって共存している文化」というものがあります。
私は古いものを好み、そこに趣を感じる傾向があるので、特に昔からある日本のしきたり、伝統、建物、そして日本人特有の性質というものがいつまでもなくならないで欲しいと願います。
日本の国、文化、芸術は美しいです。
私は日本人に生まれてよかったなと思います。
「まったく日本人は…」という、ため息交じりの批判的な言葉の多く聞かれる世の中ですが、実は素晴らしい面もたくさん持っているということを自覚して認識して、よいところを伸ばしていく方がいいのになぁ。
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